2011-05-26

空間が人をつくる~インテリアと人

強い日差しに夏がきたかと思えば、雨雲がとつぜん冬を連れ戻してきます。

みなさま、お風邪などめされていませんでしょうか。



daddypaddybuddy.inc 代表 長津洋子は、
大規模な案件をいくつも抱えて、東奔西走。

スタッフの心配の通り、とうとう倒れてしまいました・・・

でも、大丈夫!
なんといっても、日本のインテリア業界をたくましく切り開いてきた世代の者です。
タフ、それはもうタフなのでございます。



・・・と、さて。今回のテーマは
「インテリアと人」
少し重たいでしょうか・・・

真に心地よいインテリアを創りあげるためにも、
ぜひ、みなさまにお伝えしたいことなのです。

それでは、実例を挙げて、お話いたしましょう。

まずは、わたくしどもオフィスのプロジェクト
「子ども部屋プロジェクト」
その原点となりました施工例です。

今からもう10数年前のことでございます。

神奈川県横浜市のKさま邸の子ども部屋。
こんなストーリーがございました。

Kさま邸の全面リフォームを承りましたとき、
お子さまは大学1年生でした。

「子ども」部屋じゃない?
いえいえ、
「子ども部屋」でございますよ。

大学生という時期は、まだまだ成長途上のステージです。

Kさまご夫妻はお忙しい共働き。
お嬢さんは、幼いころから、おうちのお手伝いにお勉強にと、
それはそれは頑張りやさんとのこと。
一方、お嬢さんのお話では・・・
「あの家で落ち着いて勉強はできない」
と厳しいご意見。
ということで大学入学後、
お嬢さんは自宅に寄り付かなくなってしまいました。

相談にいらしたKさまご夫妻。
「きちんとした子ども部屋をつくってやりたい」

つんとそっぽを向いたままのお嬢さんでしたが、
その言葉を聴いたとたん、ぱっと目が輝きました。

その目を、わたしたちが、見逃すはずもございません。

頑張りやさんのお嬢さんが、

勉学に励むことができますように・・・
お部屋で寛いで読書などできますように・・・
お友だちをよんでおしゃべりを楽しめますように・・・

そんな想いをこめて、
長津は懸命に構想を練りました。



ピンクと白をベースにした、女の子らしいお部屋です。

勉強部屋らしくない?

そうですね。
勉強というイメージからは離れています。

が、そこには長津の考えがあるのです。

青春時代でもっともきらきらした時期。
勉強だけではありませんよね。

友情
将来の夢
一人の時間

そんなきらきらを、凝縮したのが
このお部屋なのです。

けれども、お嬢さんの読書好きや勉学熱心というポイントは
ちゃんとおさえてございます!



お洋服も本も辞書もたっぷり収納できる、
大型のクローゼットを備え付けました。

インテリアに統一感を持たせるために、
扉の色は、壁紙や天井と同じホワイトです。

ちなみに、写真ではご覧いただけませんが、
廊下に出るための室内扉の色も
ホワイトで統一してあります。

建具は、たいていが木材ベースの色になりがちですが、
あくまで長津はこだわります。

工事完了から数年後・・・
奥様からうれしいご報告がありました!

その後、お嬢さんは自室で過ごされることを好み、
勉学に励まれ
大学院に進学されたとのこと。

すばらしいですね!



大容量のクローゼットは、流行のお洋服やバッグとともに、
専門書がぎっしり詰っているそうです。

このお話をうかがい、
長津をはじめ、わたくしたちスタッフも、
「インテリアが人の人生に与える影響の大きさ」
を思い知りました。

そして、わたくし、
厚かましいのを承知で・・・

「子ども部屋プロジェクト」の一貫として、
Kさま邸お嬢さんのその後をリサーチしてまいりました!

お嬢さん、いえ、彼女は、研究者としてご活躍。
著書もいくつか発表され、高い評価を得ているとのことでした。

そして今では、結婚され、育児に奮闘中。

読書好きで研究心旺盛
勉強熱心の頑張りやさん


そんな彼女の性格や、同時に、何が不満なのかを、
しっかりと汲み取り、
彼女の長所を最大限に生かすことのできる部屋、
それを、長津が見事に造り上げたのです。

たかがインテリア、されどインテリア

お部屋のインテリアが人に与える影響は、
なんと大きいものなのでしょう。

これは、子ども部屋だけのことではございません。

一人の大人にも当てはまるのです。

病院や施設のインテリアが、居住者に与える影響などは、
科学的にも証明されていますね。



わたくしたちdaddypaddybuddy.incは

住まい手の価値観やライフスタイル、人生そのものまでを

視野にいれ、考慮した住まいづくりを、

これからも提案しつづけてまいります。