数年前、30代のご夫妻がご相談にいらしてくださいました。
お子さんが生まれたのを機に、子育てのために、
緑豊かで静かな郊外に新居を構えたそうです。
予算等の事情から、入居当初は、
今まで使用していた家具を使っていらっしゃいました。
ご自慢の新居。
ところが引越し後、
お友だちを招待したところ、がっくりきたそうです。
「モデルルームみたい!」
もちろん、お友だちは、褒めていらっしゃるのですよ。
けれども、「でも・・・」なのです。
奥様は残念そうです。
なぜだかお分かりになりますか?
まず、マンションや戸建販売のモデルルームを思い浮かべてくださいませ。
そこで目にするインテリアは、どこか同じ・・・
一見、おしゃれなのだけど、「どっかで見たような?」
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出典 デザインクラブ |
そうなのですね。
モデルルームというのは、
さまざまな好みや価値観のお客様に気に入ってもらえるように、
誰にでも受け入れやすいインテリアになっています。
それは、同時に、
「住まい手の顔の見えないインテリア」
「主張のないインテリア」
という意味にもなります。
ですから、こだわりをもつ方にとって、
「モデルルームみたい」という言葉は、
むしろ褒め言葉ではないのですね。
話がそれますが・・・
インテリアコーディネーターの仕事も同じなのです。
住まい手の人生の数だけ、さまざまなインテリアがあります。
住まい手のお話をじっくりうかがい、その方だけのためのお部屋作りをするのが、
わたくしたちの使命です。
インテリアコーディネーターの趣味の押し付けや、
「どこかで見たことのある」インテリアであるならば、
インテリアコーディネーターは必要ないといっても過言ではないでしょう。
「雑誌に出てくるような」インテリアならば、
雑誌をお手本に、自分でコーディネートすればいいのですから。
ファッションと同じですよね。
とはいえ、
モデルルームのような空間づくり、
流行のインテリアをコーディネートすること、
そういうことを仕事だと思っている若いインテリアコーディネーターが
まだまだ多いのが現実でございます。
本来のインテリアコーディネーターの姿が、
日本においても、
少しでも多くみられることを願わずにはいられません。
さて、本題に戻りましょう。
早速、ご夫妻の新居を下見にうかがいました!
大人気のサーブの家具をメインにした、カジュアルでおしゃれなお部屋です。
無難にまとまっているのは否めません。
たしかに、「モデルルームみたい」ですね。
たしかに、「モデルルームみたい」ですね。
どうしたら自分らしい居心地のいいインテリアになるのか・・・。
ご夫妻が頭を抱えていらっしゃいます。
おまかせください!
クライアントさまの、ご自身では表現しきれないこだわりを、
より洗練されたものに、
より鮮やかなものに、
より心地よいものに、
そして・・・
世界でたった一つのお部屋に
コーディネートするのが、わたくしたち daddypaddybuddy.inc でございます!
さて、ご夫妻のお宅はどう変身したのでしょうか。
まず、ご夫妻のご希望としては、
「家具などは一流のものを揃えたい」とのことでした。
特に、arflex (arflex japan)の家具をご要望されていました。
ご夫妻いわく、
「子どもには、見るもの触れるもの口にするもの、すべて質の良いものを与えたい。
価値観はそうやって育つものだから。上質なものを上質だと思える子どもに育てたい」
お若いのに、しっかりとしたポリシーをお持ちなのです。
早期教育や「お受験」よりも、良質なものに触れて育つことで、
真の「一流」人になる
と、ご夫妻は断言されていました。
「子どもにこそ本物に触れさせるべきだ」
という長津の考えともぴったり合い、
わたくしたちは意気投合いたしました。
とはいっても、一度にブランド家具を揃えることはできません。
一つずつ、少しずつ、買い足して揃えていくことになりました。
まずはダイニングセット。
そして、ソファ、テレビボード、鏡台・・・
すぐに購入できないものは、わたくしたちのアイデアで、補います。
たとえば、
ローテーブルはブランド物ではなく手作りで・・・
照明器具にこだわってみる・・・
今まで使用していた家具をうまく利用する・・・
ファブリック使いでインテリアをランクアップする・・・
さあて! ご夫妻のお宅はどうなったでしょうか!